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K's Report!

このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

TOAST Pro編 その46

Dish-2応用編その2『タイムラプスでGO!GO!』

さぁ、いよいよ本題に入る。

「ひと手間掛ける」と書いたが、方法はいくつかある。撮影時にひと手間掛ける方法、ソフトでの編集時にひと手間掛ける方法など。ここでは、撮影時に絞って書き進めたい。

撮影時のひと手間にも、これまたいくつかあるのだけど、最も劇的で効果的な方法が「写野を移動させる」方法。映像用語でいうところの、いわゆる「パン」というやつ。一般的に水平方向の移動が「パン」、垂直方向の移動が「チルト」なんて呼ばれる。総称して「パン」。「パンさせる」ことを「パンニング」なんて言うよね。

カメラをパンニングさせながら、連続撮影をすることによって、それまでとは違う、ひとつ上の作品になるんだねぇ、コレが!躍動感であるとか、立体感であるとか、うまく言葉で説明出来ないんだけど、とにかく違うんだ。

先日の横浜での「CP+ 2013」の会場「TOAST TECHNOLOGY」ブースにおいて、デモビデオが流された。

このデモビデオには、多くの来場者が目を釘付けにされた。ハイアマチュアはもちろん、プロカメラマンもね。
そして驚くべきは、カメラビギナーや親に連れられた子供たちが特に興味を覚えたらしい。なにか感じるモノがあったんだねぇ。モニターの前でじっと画面を見つめる、その純粋な眼差しの奥にはキラリと光るモノがあったんだって!素晴らしい!

この心を揺さぶる星空タイムラプス作品において、そのパンニング作業を担当するのが「モバイル赤道儀TOAST Pro」であり、その周辺機器であり、それらを使用することによって撮影効率や撮影成果を上げようというワケ。

ここに来て「TOAST TECHNOLOGY」から立て続けに新製品が発表された。「Dish-2」、「Dish-25」、「パンベース・クランプユニット」などなど。これらは、星空タイムラプス撮影を大いに意識した製品群と言える。

それぞれをタイムラプス撮影する観点から説明してみると…、

「Dish-2」は前述のコラムの通り、極軸を合わせるための支援装置として開発されたわけだけど、本当はタイムラプス向けに開発されたんじゃないの?というくらい、タイムラプス撮影支援には重要な役割を果たす。

というのは、タイムラプス撮影においては、カメラの写野を水平・垂直方向に移動させる、ということが非常に大切。時と共にカメラがあらぬ方向へ向いていってしまっては、なんともカッコ悪い画になってしまうのね。それには、あらかじめ「TOAST Pro」を水平(かなり正確)にセッティングする必要がある。撮影の終了まで長時間の撮影になるので、セッティング時のわずかな軸の傾きが、後の作品化の成否に関わってきてしまうんだね。
「Dish-2」はその構造上、このレベリング(水平出し作業)をいとも簡単に済ませることが出来る。

例えば、これは実際にもそうしたんだけど、軸の上に水準器アプリを起動させたスマホを置いて、3つのノブを適当に回して誤差0度になるまで調整。リニアな動きなので、表示もリニアでオモシロい。ものの1分足らずでかなり正確に水平になるワケね。これは相当便利!

スマホの計測誤差が心配なら、事前に水平なテーブルでキャリブレーションを取っておけば完璧。スマホ内蔵センサーの相対誤差は、充分に撮影に耐える範囲内に留まっているから。

この重要な作業は、従来の2軸を持った望遠鏡由来の微動装置では不可能なこと。水平方向の微動は、レベリングに何の役にも立たないからね。その点「Dish-2」は、単一の目的だけに留まらず、極軸合わせにも良し、タイムラプス支援にも良し。「TOAST TECHNOLOGY」、先を見越してなかなかよく考えてますな。様々な撮影方法を試したいのがユーザー。それを実現させるのが「Dish-2」という答えだろう。

次に「Dish-25」は・・・長くなったので後編に続く!

※この記事は2013年5月に掲載されたものです。TOAST Proは、現行モデル「TP-2」に継承されました

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