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K's Report!

このコーナーは、開発メンバーの知人の知人である「青年K」がモバイル赤道儀のテストを依頼され、その活用方法を探るべく展開した(時に無謀な)試行錯誤を記録したものです。これはあくまで青年Kの個人的な意見・感想ですのでご了承下さい。

TOAST Pro編 その31

2012年オーストラリア・ケアンズ皆既日食の旅
Part3・新兵器投入編

Yet. Yet. Yet…

機材の構成はほぼ決まった。次に考えることは撮影方法。

動画については、テスト的な意味合いも含めているので、柔軟な撮影方法を採用し、後でデータを解析して次の機会に活かす方法を探る。端的に言えば、カメラ側のオート機能で撮影し、後日、時間をかけて次につながるデータをかき集めようということ。

静止画の方は、かなり気合を入れて臨みたい。コロナの流線を克明に捉えるには、どうしても段階露出が必要。さらにコントラストを付けるためには、数多くのサンプリングが必要。つまりスピード感のある、多段階ブラケティングが必須ということになる。

それを実現する手段として、世の中には何種類かの方法が紹介されているようだ。各天文雑誌などでも特集を組むなどして、紹介されている。
今回は、これらに紹介はされていなかったが、一部で絶大な支持を得ている「MAGIC LANTERN(マジックランタン)」というモノを使ってみる。

この「MAGIC LANTERN」は、キヤノンのデジカメ用に特化された非公式ファームウェアで、主に動画の性能を拡張させようとマニアが作ったものらしいが、静止画性能のアップも大きい。PCは使わず、カメラ本体のみで作動させることが出来るのも大きい。

「MAGIC LANTERN」の採用は今回の日食、最大の目玉かもしれない。性能、その他に関する詳しい話は、ここでは割愛するが、とにかく嬉しい機能が満載なのである。

一例だけ、しかし飛び抜けた機能を紹介すると、拡張機能でオートブラケット、9枚・1.5EV刻み(!)なんてのが出来てしまう。これは使うっきゃないでしょ!

これとタイマーコントローラをウマく組み合わせると、たった2分間でも百数十コマというデータが得られる。
しかしカメラの書き込みスピード、メディアの書き込みスピード、タイマーコントローラとの組み合わせ方法などによって、得られるデータ量も変わってくるし、コマ落ち、などの発生もあり得る。それに機材の共鳴振動が起こり易いシャッタースピードを把握し、それを避けるようにもしないと。

いずれにしても、事前に充分なテストドライブと試写が必要になってくるだろう。静止画用のX5・50Dにはこれを仕込み、放置プレーを実現させることに決定!X2には対応してないので、こちらは通常の3枚オートブラケットでいこう。皆既時は双眼鏡と肉眼で堪能したいもんね。

Part4へ続く! 

※この記事は2012年12月に掲載されたものです。TOAST Proは、現行モデル「TP-2」に継承されました

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