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モバイル赤道儀 HOMETOAST Style 小山武彦さんDIY編

TOAST Style

Vol.02小山武彦さん

小山武彦 TAKEHIKO KOYAMA
1957年新潟生まれ。 医療機器製造メーカで患者モニターや医療情報システムの開発に携わる多忙な生活のため新月期に充分時間が取れないというストレスから、機材のみが増殖する「星より機材」病に感染。TOASTユーザー。Vol4、Vol7、Vol8、Vol10、Vol12のレポートもご覧ください。

新TOAST(TOAST Pro)のベータテスターに当選

≪1からの続き)

5月のとある雨の日、TOAST Technology社の近くの駅で待ち合わせ、オフィスへ。いろいろな話をした後に、「はい、これが新型TOASTの試作機でTOAST Proと言い ます」と小さなバッグを手渡された。

「え!?」と思わず声が出てしまった。この中に一式入っているという。

前のTOAST(と言っても現役だ!!)は小さいとは言え、傾斜ウェッジや極軸望遠鏡をあわせるとさすがにこれほど小さなバッグには入らない。特に傾斜ウェッジや、回転台はロックネジが飛び出たりしてけっこうごつごつしている。傾斜ウェッジは取り外せばよいと言うかもしれないが、お気軽撮影をしたいものぐさ人間 にとってはその作業すら面倒だ。

おそるおそるバッグのチャックを開けると、中から小さな塊がコロッと出てきた。

なんと小さい!

何と小さい事か!そして傾斜ウェッジが要らない!!回転台が取りはずせる!!!
TOAST Proを見た途端、頭の中に色々なイメージが飛び回ってしまった。さらに、広角系の撮影だけなら、極軸望遠鏡も不要な北極星ホール(?)がある。

ここまでくると、本当に旅行カバンの隅っこに突っ込んで、海外出張にも持っていけるポータブル赤道儀?となってしまったようだ。

TOAST Proを見た家内の反応

家に帰って、ごそごそと小さなバッグをいじっていると、家内から「またビデオカメラを買ったの?」とグサっと来る一言が浴びせられた。

「イ、イヤちょっと望遠鏡を、、、」と反応し、バッグの中から赤いTOAST Proを取り出すと、「あれ?前も似たようなもの持ってなかったっけ?でも、ちょっと小さいし雰囲気が違うわねぇ。前のよりお洒落かも」 と家内にも上々の印象だ。

「これ、新製品なんだけど、いろいろテストするので借りてきたんだよ。日食にも持っていけるかも知れないよ」と説明してその場はなんとか乗り切った。

実は、日食に向けてフルサイズデジ一眼を購入し、ロシア製魚眼レンズで天の川を撮影して、その美しさを体感してしまうと、日食だけでなく広角レンズによる天の川や星景写真に俄然興味がわいてきたのだ。また、最近のフルサイズデジ一眼は高感度のノイズが極端に少なく、短時間の露出でも充分に天の川等が撮影できる。

モバイル赤道儀TOAST Proが生きるシチュエーション

TOAST Proは極軸ホールだけで充分な極軸合わせができてしまう。

広角レンズによる撮影だと、やはり空の良いところでないとなかなか思うような写真は撮れない。と言って、何十キロもある赤道儀を担いで山登りということも不可能である。
そういえば、天体写真マニアの聖地・乗鞍岳山頂の駐車場は、自家用車進入禁止になってから天体写真マニアからは遠のいてしまった。
でも、このTOAST Proなら、普通に乗合バスで持参できる。というか、ちょっとコンデジと一緒に持参と言うことも充分あり得ると思う。

高校時代、地学部の合宿で妙高山の高野池ヒュッテまでT社の5cm屈折赤道儀を担いで登ったことを思い出した。分担の関係で、私は赤道儀部分を担ぐことになったが、登りも下りも何キロもある「鉄の塊」をヒィヒィ言って、食料班がとーても恨めしかった。なぜって、食料班のリュックは下山時は空っぽだからね。あの時、このTOAST Proがあったらなぁと思ってしまった。

TOAST Pro+魚眼レンズ
(注:三脚の足下にあるのはTOASTです)

普通は、三脚とカメラを持参して、せいぜい固定撮影で山と天の川を撮影する程度だったものが、しっかり追尾したり、あるいは星景モードで撮影することができる。それも、露出数分の広角撮影だけだったら極軸望遠鏡すら不要である。

これもTOAST Proスタイルかも。( 3へ続く≫

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